・タイラクルカ「レてん」3月14日(木)~26日(火)
・江波戸陽子「ガーディアンズ」4月11日(木)~23日(火)
・越中正人「剥製 パラダイム」5月16日(木)~28日(火)
・額賀苑子「かさなる地平」6月6日(木)~18日(火)
・山根晋「杳々たり」9月5日(木)~17日(火)
・宮﨑智晴「私の植物誌」10月3日(木)~15日(火)
・熊倉涼子 10月31日(木)~11月12日(火)
・佐藤佳乃子 11月21日(木)~12月3日(火)
・酒井忠宣キリムコレクション展 12月5日(木)~17日(火)
基本情報
※営業時間:11:00~17:00
※展覧会期間中は予約不要
※定休日:水曜日
※入館料:無料(展示作品は販売しています)
[営業時間・休業日]
・営業時間:11時~17時
・休業日:9月11日(水)
[プレスリリース]
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000127951.html
[写真展「杳々たり」について(山根晋)]
本展のタイトルである「杳々(ようよう)たり」とは、空海の記述に見つけた言葉です。意味としては、遥かなさま、遠いさま、暗くてよく分からないさまを言うようですが、私としてはその意味もさることながら、「ようよう」という言葉の音の単純な響きに独特の質感を覚えました。
今回のQuadrivium Ostiumでの個展は、海の波打ち際のみを撮影した新作シリーズ《臨海》を初展示いたします。私が芸術に生きるきっかけとなった海、海辺という時/空は、いまだに私にとっての芸術可能性が生起する時/空で在り続けています。ある日の早朝、波打ち際に茫然と視線を向けていると、この領域に起こる現象全体に神聖な何かと同種のものを感得したのです。当初それは形や質量を伴ったものではなく、ただ純粋な光でしかなく。かつまったくの無音でした。しかし、その神聖な何かを写真機が捉えるアナザーリアリティのなかで捉えようと撮影を重ねていくと、徐々にそれが「杳々たり」として顕れてきたのです。本展開催の縁は、古美術を収集するオーナー黒田氏との出逢いにおいて、遠く遥かな、厚みのある\"時間\"について憧憬を交わしたところにあります。私はそのことを黒田氏の古美術コレクションの影を撮ることで直接的に表現をしました。それが、もう一つの新作シリーズ《Past Figure》になります。そしてこれもまた、私のなかでは「杳々たり」とした何かなのです。
[山根 晋 Shin Yamane]
1985 兵庫県生まれ
大学卒業後、出版社での営業・企画編集職を経験。その後大工や林業の仕事を経て、独学で映像制作業を始める。2016年頃から本格的に作品制作を開始。
作品の形式はプロジェクト / サブジェクトごと多岐にわたる。近年の主な活動としては、静謐な白磁作品で知られる陶芸家の黒田泰蔵氏の作品を撮影した写真集『A day in February with light』(森岡書店刊)の刊行。白磁を媒介とした光と時間の移ろいを記録するというコンセプチャルな内容が話題となる。その写真から構成した展覧会を、書店・ギャラリー・禅寺と異なるスペースで複数回開催する。
また、旧ダムタイプのメンバーも参加するパフォーミング・アーツのコレクティブ SC∀L∃R(スカラー)では、映像プロジェクションを担当。2022年には、東京・名古屋・神奈川の3公演をそれぞれ別々の演出で興行する。
2024 年の1月、佐賀県白石町で開催された「第二回 しろいし緑の芸術祭」に招聘され、《深記憶録-空間- 佐賀白石》を制作発表。町民110名の古い記憶をインタビューした音声と写真からなるインスタレーションが、地元の大社である稲佐神社にて常設展示となっている。
[主な活動歴]
2018年 上映《南インド、タラブックスの印刷工房の1日》奈良県立図書情報館、奈良 / 恵文社一乗寺店、京都 / 足利市 立美術館、栃木 など
2020年 アーティスト・イン・レジデンス+個展《隱身瞞風 Hide and Trick the Wind》總爺藝文中心、台湾
2021年 写真集 黒田泰蔵作品集『A day in February with light』(森岡書店刊行)
個展 「遷す、ENTO/MEIPIN」GOTTA九段下、東京
2022年 個展「ARTS&CRAFTS KAMAKURA 山根晋写真展」浄智寺、神奈川
パフォーマンス公演「SC∀L∃R 齢instar01」東京芸術センター、東京
パフォーマンス公演「SC∀L∃R 齢instar02」PHOTO GALLERY FLOW NAGOYA、愛知
パフォーマンス公演「SC∀L∃R 齢instar03」浄智寺、神奈川
2023年 企画展「オープンハウスをつくる」雪ノ下の家、神奈川
2024年 芸術祭招聘《深記憶録-空間- 佐賀白石》稲佐神社、佐賀
個展「石ishi 見えるものによって見えないものが見えてきて、見えないものによって見えるものが見えてくる」GOTTA九段下、東京
美術館や店舗とは異なる、私邸のプライベート空間にコレクションを展示しています。
立地は山々が連なる鎌倉から六浦に抜ける旧鎌倉街道下ノ道(しもつみち)沿いにあり、静寂に包まれた隠れ家的ギャラリーです。
日曜画家を知っていますか?
日曜画家とは、商業目的ではなく趣味や個人的な情熱の表現として絵画制作をする画家のことをいいます。
ギャラリーでは、故人の日曜画家の作品を紹介する「個人的な居所としてのアート(Art as a space for a personal soul.)」シリーズ展を始めます。
シリーズの第1回目として、岩﨑恒男氏の作品展を開催し好評を博しました。
岩﨑恒男氏 (1939年~2012年) は、会社勤めをしながら、地元である埼玉県東松山の草原や河原、地方の古民家などの風景を対象とした油彩画を描きました。
細い筆で描かれた繊細な筆致や静謐な色調は観る者を今在るところから彼方へと誘います。
身近な家族にも描く姿をほとんど見せず、また薦められても生涯、個展を開はくことを固辞していたため当ギャラリーのみで観ることができます。
※身近な故人の作品展をご希望の方は「お問合せ」フォームよりお問合せください。